比例道

月に1回更新します

数式より自然言語の方が分かる

アミール・D・アクゼルの「量子のからみあう宇宙」を読んでいる。そこで、いままでずっと不思議だった光子1個による2重スリットの実験結果がやっと腑に落ちた。ヤングの2重スリットの実験が波による干渉縞ってことは誰でも分かる。しかしその後、一度に光子を1個しか発射しない実験装置で同じ実験をした結果がどうにも腑に落ちなかった。スリットを抜けた光子がスクリーンに当たった跡をプロットする。光子を1個発射したら、跡は1個付く。当たり前だ。そして光子の発射を繰り返すと、跡は光子の数だけ増えていくのだが、そのパターンが格子縞になるのだ。それが不可解だった。一度に実験装置の中に1個しか存在しないはずの光子がいったいどうやって干渉しているのか。どんな数式をひもといても分からない。私がバカなのか。「量子のからみあう宇宙」ではこう書いてあった。「光子は自分自身と干渉している」と。なんだ、そういうことだったか。早く言ってよ。最初からそう言ってくれればすぐ分かったのに、今まで読んだどの量子力学の本も書いてくれてなかったよ。