比例道

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年寄りと車

昼ご飯を食べながら,田舎に住んでいる年寄りが運転できなくなると困るという話をした.田舎では買い物へ行くにも病院へ行くにも車が必要だ.年寄りは年をとるにつれて運転は下手になっていく.運転していてぶつかったり,ぶつけたりすると大変だ.

年寄りはAT免許じゃないから,MT車を義務づければ良いという意見があった.MT車の方が事故が少ないという統計もある.MT車ならばアクセルとブレーキの踏み間違えはほぼ防げるだろう.しかし,高速道路を逆走することまではMT車でも防げない.

オンデマンドの公共交通機関の充実という意見もあった.しかし,これは自治体が費用を出せるかどうかにかかっている.田舎では難しいかもしれない.

自動運転が実用化すれば年寄りが車に乗っても危なくないという意見があった.これは理想の形態だが,日本ではいつ実現するのだろう.実証実験でちょっとでも自動運転車が事故を起こしたら,大騒ぎになって自動運転を止めてしまうというのが日本の役所のやり方だ.本当は人間の事故率よりも自動運転車の事故率が小さくなった時点で導入を決めてよいはずなのに.技術的な課題として,田舎の1戸建ての場合に車庫までの運転を自動で出来るかという問題がある.公道から家の敷地に入って,曲がりくねった経路を通って家の横の車両置き場に到着というパターンがままある.この経路を自動運転車がトレースできるのか.マンションの地下駐車場みたいに電波が届かないところで自動運転できるのかという問題もある.問題山積みだな.