比例道

月に1回更新します

IBM IntelliStation A Proはボタン電池の位置が残念だった

IBM IntelliStation A Proが起動しなくなった.エラーメッセージはBIOS保持の電池切れだった.一般的なマザーボードは,BIOS保持電池が切れても,通電した状態でBIOSを再設定し,内容を保存すれば起動する.しかし,IBMの技術者は意固地な性格らしく,それでは起動できなかった.あくまで電池を交換しないとダメらしい.

仕方ないので,カバーを開けたが,ボタン電池が見あたらない.カバー裏面の配置図を見るとセカンドCPUのドーターボードの下に配置されていた.ドーターボードを外さないと電池交換ができない.ドーターボードには目に見えるねじが2つあったが,それを緩めてもボードはびくともしない.まだ複数のねじで固定されている感じだ.「もうねじは見あたらないんだけどなあ」としばらく考えて,答を思いついた.CPUのヒートシンクのリテンションを止めるねじがドータボード固定用途も兼ねているんじゃないかと.これが残念ながら正解だった.ねじにアクセスするためにCPUのヒートシンクを取り外さないといけない.今熱伝導グリスのストックが手元にないので,ヒートシンクをはがしたくはなかったがやむを得ない.ヒートシンク固定ねじ2本を緩めて取り外す.そうするとリテンションを固定している4本のねじにアクセスできるようになる.それを緩めると,やっとドーターボードが外れた.ボタン電池はCR2032だったので,ストックしてあった新品と交換した.逆の手順でドーターボードを取り付け,リテンションを取り付け,ヒートシンクを取り付けてやっと終了.

それにしても,IBMの設計者は他は合理的な設計をしているのに,なぜにボタン電池の位置だけ残念な設計だったのかは謎のままだ.