比例道

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小保方さんはフラジャイル電子透かしを使えば良い

理研の小保方さんの論文の図(写真)がねつ造されていたという話を聞いて、家族が「フラジャイル電子透かしを使えば良いのに」と言った。わたしは「おおっ!」と得心してしまった。その手があったか。

フラジャイル電子透かしというのは壊れやすい電子透かしを原本保証が必要な画像(主に写真)に埋め込む技術だ。埋め込んだ後に画像が改ざんされると、電子透かしが壊れてそれが分かる。すなわち、画像から電子透かしが壊れずに読み出されれば、その画像は改ざんされていないことの証明になるのだ。

論文の執筆者はこれからフラジャイル電子透かしを使って写真を撮影すれば良い。論文の査読・掲載をする編集者は、論文中の写真から電子透かしを読み出し、きちんと読み出されれば、その写真は改ざんされていない正当なものだと判定できる。面倒な鑑定などをする必要がない。

フラジャイル電子透かしの製品は少なく、日本ではNTTのTruePhoto(トゥルーフォト)が市販されているくらいだ。今後、科学界でフラジャイル電子透かしが使われるようになると、今回のような騒ぎはなくなるのにと思うよ。